わたしは小学校2年生の時に学校で行った視力検査に引っかかって以来、30年以上眼鏡とコンタクトが手放せない生活を送っていました。
眼鏡は昔から苦手で、かけていると頭が痛くなるので日中は基本的にはコンタクトです。コンタクトを入ればよく見えるし不便も少ないのですが、欲を言えばコンタクトなしで生活できるようにしたい!
2〜3年ほど前に夫がICLを入れてコンタクト生活を卒業していたため、わたしも落ち着いたらICLを入れようかなと思っていました。『落ち着いたら』が思ったより早く到来して、先日手術まで終えました。
夫がICLを入れているので、わたしもICLを念頭に入れていたのですが、比較した結果レーシックの手術を受けてきました。
人によって状態や目の具合などが異なり、一概にどちらがいいと言えないものですので、ひとつの体験談としてお読みください。
ICLとレーシックのメリット・デメリット
カウンセリングや自分で調べた範囲ではありますが、ICLとレーシックのメリット・デメリットを比較してみました。
わたしが感じるICLのメリット・デメリット
ICLは眼内コンタクトレンズで、目の中にコンタクトレンズを入れることで裸眼視力を回復します。
もし視力が合わなくなったり目の手術が必要になったりした場合には、取り出すことが可能です。いつでも取り出せるというのは安心感がありますね。
角膜を削らなくてよいという面も同様で、ICLのイメージは『いくらでもやり直せる』でした。
一般的にレーシックと比べて費用がかかるイメージのICL。わたしの場合は、カウンセリングで詳しく聞いたところ、レーシックと比較して10万円程度ICLの方が高かったです。
レーシックはもっと安価にできると思っていたため、思ったより差がないなというのが正直な感想。
ただ、レーシックの場合、機械性能やレーザーの種類などによって費用が大きく異なり、最高レベルの機械?で手術を受けた場合だと、ICLより高額でした。
ICLでは詳しい検査でOKとなってから自分の目に合うレンズを発注します。眼球内のスペースによっては、海外から輸入しなければならず、検査のあと実際に手術ができるまでには3〜4ヶ月程度かかる場合があるようです。
デメリットの3番目はカウンセリングで聞いて、わたしの目にとっては最大のデメリットだと感じたことなので、下で補足します。
ICLが目の中でずれるとどうなる?
わたしの目は近視もありますが、近視と比べると乱視が強いタイプのようです。
視力検査の時に片目に黒い板が入った眼鏡をかけて、レンズを入れてCのどちらが空いているのかを答える検査がありますよね。
試しに乱視の度が入ったレンズを少し回転してもらったところ、見えていた景色が一瞬でぼやけました。検査の方いわく動かしたのは15°程度とのこと。
ほんの少しでもレンズがずれることで見えていた景色が変わり、本当に見えにくくなってびっくりしました!
わたしの場合ですが、乱視と近視のレンズの両方を入れて検査して1.0〜1.2見えていた状態から、乱視のレンズを抜き去ってしまうと0.4程度までしか見えなくなります。
ICLでは、ずれに対する視力低下のリスクがとても大きいことがわかったのです。
術後に目をこすったり、目に何か当たったりすると、ずれる可能性があります。乱視がなく近視だけであれば多少ずれても視力にはほとんど影響を与えないそうです。
しかし、わたしにはまだ2歳〜3歳のやんちゃなこどもがおり、暴れたときや寝ているときなどにこどもの手が目の周りに当たることがあります。
目にとってもずれのリスクが大きい、環境の中でもずれるリスクを抱えているということで、ICLをやめる決断となりました。
レーシックのメリット・デメリット
レーシックにもメリットとデメリットがあります。
ICLのようにレンズを取り寄せる必要がないため、(手術室が空いていれば)すぐにでも手術できるのがレーシックのすごいところです。
わたしの場合も午前中に検査をした後、夕方にでも処置できると言われました笑。結局次の日の朝イチで手術を受けられました。
ICLと比較すると費用が安いことが多いですが、最近はレーシックの技術や機械の性能がよくなっているようで。レーシックはもっと手頃な価格で受けられると思っていたのでちょっとびっくりしましたが、それでも10万円程度は安かったです。
レーシックでは角膜を削るため、削ったあとは元に戻ろうとする力が働くようで、多少視力が下がるケースがあるそうです。しかし、『ずれ』というものがないので、わたしにとっては安心の要素でした。
角膜を削って本当に大丈夫かなという不安は、どうしてもレーシックでは避けられません。実際、めちゃくちゃ怖かったです笑。
ICLでも手術の怖さは同じだと思うのですが、元に戻せない不安がありました。
また、乱視でも近視でも角膜を削るので、角膜にある程度の厚さがないと手術できません。これ以上削れないところまで削っても、まだ視力の回復が弱い場合にはICLの方が良いんだろうなと感じます。
レーシックは、ICLよりも術後に目の乾きがひどくなるかもと言われました。しかし、わたしの場合慢性的なドライアイのせいかあまり自覚症状がなくて…
しかし、ドライアイや角膜の乾燥傷は、一時的に0.6程度まで視力を下げることもあるそうで(診察していただいたDr.談)、自覚がなくてもドライアイはしっかりケアしなくてはいけないなと感じました。
レーシック+ICLの合わせ技もある…
ICLは、わたしの場合ずれるリスクが大きい。角膜に厚さは十分あるけれど、たくさん削るにはそれなりのリスクもある。
近視をICLで治療して、乱視をレーシックで治療する方法もあるそうです。
しかし、最初のレンズの取り寄せに3〜4ヶ月かかりそうなこと、ICLを入れてから次のレーシック治療までは3ヶ月以上あける必要があるそうです。
ICLから乱視を取るためのレーシックまでの3ヶ月間、乱視だけ矯正するためのメガネが必要です。わたしの場合乱視レンズがないと、視力が0.4程度しかないので私生活に支障が出ます。
完全に裸眼視力が回復するまで6ヶ月以上かかることになります。
ICLとレーシックを両方行うことで双方のデメリットを減らせるのは理解できますが、時間がかかりすぎることと新たにメガネを作るのに抵抗があり…幸い角膜の厚みも十分あったので、レーシック1本にしました。
でも、ICLとレーシックを両方行うという選択もあるのだなと知りました。
レーシック手術&術後は…?
カウンセリング兼検査を無事に終えて、翌日の午前中にレーシックの手術を受けました。
手術はめちゃくちゃ怖かったです…
手術時間は5分程度だと思うのですが、怖すぎて、できればもう受けたくない笑。
固定される痛みや押さえつけられる苦しさはありますが、手術自体の痛みはなかったです。見えていた光が見えなくなって真っ暗になったときには、頭の中は不安でいっぱい。
手術終わった直後から視界はぼやけていたものの、視力自体は回復していることが実感できて安心したことを鮮明に覚えています。
手術した日はお風呂には入れず、外出時や就寝時に1週間ほど保護メガネを着用します。
夫は2年ほど前にICLを入れているのですが、術後の見え方や過ごし方にはかなり差があったように感じるので、記録しておきます。
ICLの入れた直後、夫は本当に目が見えなくて、やっとの思いで帰宅したと話していました。
また、目の中でレンズがずれないようにするための保護も厳重で、透明なプラスチックの眼帯をつけて帰ってきており、寝る時も眼帯をテープで止めて寝ていました。
レーシックを受けたわたしの場合、視野がぼやけたようなにじんだような見え方はありましたが、基本的には見えており、電車の時刻表やスマホの文字も見えていました。
外出時と就寝時は保護メガネをつけるように言われましたが、夫のような透明な眼帯はもらわず、保護メガネだけ。
目の中でレンズがずれないようにするためには、本当に厳重に目を保護しなければならないんだなと改めて実感しました。
レーシックしてみて…
8歳頃からメガネとコンタクトの生活を送ってきて、裸眼で目が見えた記憶がほとんどないので、裸眼で何でも見えたらさぞ世界が輝いて見えるだろうとわくわくしていました。
考えたらわかるのですが、決して何でも見えるわけではありません笑。
コンタクトで見えていた世界と同じものが裸眼でも見えるようになっただけで、世界はキラキラ輝いているわけではありませんでした(^^;;
心配していたドライアイもあまり自覚はなく(術後1週間検診でもドライアイの指摘は受けている)、見え方が落ち着いてきたので、裸眼で快適な生活を送っています。
ちなみにレーシックでコンタクト代金の元を取るには何年かかるか計算してみました。
40代なのでこれから体のさまざまな場所にガタがきて、目の病気も注意しなければならない年齢ですが、わたしの場合はあと10年維持できれば元が取れます。
元は取れなくても、やってよかった!
手術が怖すぎて(時間にしたら5分程度だと思うのですが)、絶対やった方がいいよ!とおすすめできないのですが、何もしなくても目が見えるのは本当に楽です。
生活の質は間違いなく上がりますよ♪
ICLと悩んだ結果レーシック手術を受けて裸眼視力が回復した、わたしの体験談は以上です。
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